赤ちゃんの満1才の誕生日をお祝いする行事。
昔の日本では、新しい年と共に年齢を重ねる「数え年」の考え方でしたので、毎年誕生日を祝う習慣はありませんでしたが、赤ちゃんの満1才だけは特別。親戚などを家に招いて盛大にお祝いをしました。 医学が発達し食糧事情のいい現在と違って、昔は赤ちゃんが1才の誕生日を無事に迎えることは、とても難しいことでした。そのため、赤ちゃんの初めての誕生日は、初誕生として、赤飯を炊いたり餅をついたりして、その後の成長を祈る大切なお祝いとされてきました。
・お祝いの仕方 ・お祝いの贈り方 ・お返しの仕方
初誕生は「餅誕生」ともいわれ、今でも餅をついたり、餅を子供に背負わせる風習が残っている地域もあります。この餅は「誕生餅」「一升餅」「力餅」などと呼ばれ、一升の餅米で作ります。 一升の餅を使うのは、一升と一生をかけて「一生食に困らない」という願いが込められているからです。
お誕生前に歩くと、成長してから親元を遠く離れて暮らすようになるという迷信から、重い餅を子どもに背負わせて、わざと転ばすという時代もあったようですよ。